パーソナリティを科学する
パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる | |
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ビッグ・ファイブとは、「性格」を5つの因子で説明する方法。つまり、外向性・感受性・誠実性・調和性・開放性の5項目を使えば、その強弱でどんな「性格」でも表現できる。面白いでしょ。性格の「音階」を見つけた。これまで無数にあった「性格検査」は、このビッグ・ファイブひとつで全部片付けることが出来る。他のテストと相関をとっていくことで、それぞれの検査が5因子の何を測っていたのかが明らかになる、って話。
なんでか、って種明かしすれば、これは「記述」の問題。5因子の根拠は、「性格」に関わる言葉を集めてたくさんの人にカテゴリー分けをしてもらい、その分け方の因子分析から出来ている。つまり、ひとの「性格」を表現する言葉は5つのグループしかない、ってことです。ね? 不思議な感じがしてきません? これって個人の性格のことを論じてるんじゃなくて、「性格について表現しようにも、言葉にそれだけのレパートリーがない」ってことなの。なのに著者のダニエルさんはさも重大な発見のように騒ぎ立てて、それを生物学的な進化上の必然性に絡めて考察を始める。それぞれに「この因子は、生存においてどんな意味があるか」と。でも、それぞれが「マイナス」の人もいるじゃない? その「性格」も存続してきたわけでしょ? 「しかし、マイナスの場合にもそれぞれ進化上の意味があって・・・」と話が続くと、結局「進化」って何とでも言えるんだなあ、としか思えないや。進化心理学ってそんな「言葉遊び」なの? 説明原理にならないね。五行説や四気質説と変わらんよ。
エゴグラム―ひと目でわかる性格の自己診断 | |
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精神分析に興味がある人は、フロイトやユングなんかから入らず、まず交流分析を勉強してみるといいよ。すると、分析家の関心が「人と人との交流」にあると実感できる。その後フロイトを読むと、彼の考察が「交流」を巡っていることが見て取れます。リビドーや超自我は準備の概念にすぎず、実際は面接場面に流れる「交流」を主戦場としている。「自分の性格に困ってるんです」という悩みも、具体的に尋ねれば「人付き合いの仕方」の話。そしてその「交流方法」は「いまここ」の面接でも現われる(転移)。こいつをどう扱っていくか。