住まいの解剖図鑑
住まいの解剖図鑑 | |
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え? 心理学と関係ないだって? あんた、頭悪いでしょ。僕も悪いから引き分けにしておいてあげるけど、やっぱりね、「身近にありすぎて日頃考えずにいること、を考えること」っていう点では「家」も「心」も同じこと。とくに、面接中に家の間取りを描いてもらうこと、ありませんか? ないなら描いてもらったほうが良いですよ。言葉で聴いていただけでは分からない、家族のなかでの人間関係が「間取り」から読み取れます。不登校の子どもの隣の部屋に要介護のおじいちゃんが寝てたりしてね。おじいちゃんの身の回りのことをしているのがその子だった、なんてオチはよくあること。そりゃあ、学校に行ってる暇ないだろう、と。こういうの、家庭訪問する学校の先生も見落としてたりする。「子ども」だけしか見てないとね。「間取り」を描いてもらうと、家全体を見る視点が得られるから、必須だよ。
まあ、この本の中でどれか一つ上げるとすると「キッチン」かなあ。確かに一昔前は壁に流しがくっついていたんだけど、最近のはアイランド型。ダイニングのほうにキッチンが向かっている。そういう構造にすると、キッチンに立つお母さんの視線と、ダイニングのテーブルで食事をする家族の視線との「高さ」に食い違いが出てしまう。見下ろされている視線のなかで子どもは食事してるんだよね。ちょっと、おかしいよね。それで3つほど、最近では解決策が講じられているんだけど、どういう方法か分かる?