世界を、こんなふうに見てごらん

世界を、こんなふうに見てごらん
	日高 敏隆 集英社 2010-01-26 売り上げランキング : 48586 おすすめ平均 科学とは何かという著者のメッセージ 「考えること」の本当のコト Amazonで詳しく見る by G-Tools

動物行動学者の日高先生が書かれた、高校生向けのエッセイ。やさしい言葉で、科学の本質について書かれている。
あ、「本質」て言葉は似合わないかな。「科学なんて嘘だ」が先生の主張。でも、せっかくの嘘なら、楽しい嘘がいい。どんな嘘を使うと、この世界は輝いて見えるだろう。良いところだよ、この世は。ほらほら、こう見てみると、生き生きとした生き物たちの生活が見えてくるじゃないか。何もかも愛おしく思えないか。− そんな言葉を「これからの学者」たちに残し、先生は去年の冬、この世を去られました。これは大切な贈り物。
学校でイジメに遭い、登校拒否になり、道端でイヌの死骸を眺め続けた子ども時代。死骸に湧き出す、蛆や死出虫たちのコミュニティを大人に発見されないよう段ボールで隠しながら、わくわくと観察し続けた。そこに生きる虫たちの物語を思い浮かべながら。気持ち悪い少年だよ。いいなあ。こういう子、今もいると思うけど、まあ児相に連れてかれ、一年くらい待たされ「発達障害」の診断がつき、どっかの「支援学校」でアイロン掛けばかりさせられるんだろうね。「想像力の欠如」って誰のことだろうね？
それにしても、実名で何度も出てくるEV氏。愛されてます。ホモかと思いました。